兄弟関係を見直すには「愛着体験」を振り返る
こんにちは。セラピストの三石です。
前回は、幼少期の愛着体験がその人の人間関係を
形成するのにとても重要だという話をしました。
今回はより具体的にこのことに触れていきたいと思います。
みなさんにはご兄弟(姉妹)はいますか?
兄弟(姉妹)をお持ちの方は程度の差はあっても、
必ず幼少期に兄→弟、弟→兄、または姉→妹、妹→姉
に対するマイナスの感情を持ったことを覚えている
のではないでしょうか。強烈な印象を伴った記憶
となっている方、そんな感情をもったこともあったかな、
と淡い記憶をお持ちの方もいると思います。
兄弟(姉妹)に対していだいた感情は、嫉妬。
その感情の発生は親の愛着の程度によって
異なってきます。愛着とは、育ての親との間に
生まれる絆のこと。
特に母親の自分に対する愛着が問題となります。
こんな実験がありました。ハーロウが行った
アカゲザルの実験です。アカゲザルの母親の
変わりに哺乳瓶をつけた針金製のものと
布製のふわふわした母親代わりをつくり、赤ちゃん
がどちらにより居つくかという実験です。ミルクを
飲む時には針金製の母親代わりにいくのですが、
飲み終わるとすぐに布製の母親代わりに戻る。
これからわかることは、いかに居心地が重要かと
いうことです。つまり、居心地とは母親から与えられる
愛着体験のことです。愛情をもって話しかけられること、
優しいスキンシップなどです。
例えば、あなたが長男(長女)であれば、下の子ができた
時から、母親の関心が下の子にいってしまうこと。より
手厚い世話をしなければならない状況を考えるのであれば、
当然のことではあるのですが、長男(長女)にすれば母親
との愛着体験が乏しくなることに嫉妬を覚えたことは
ありませんでしたか?
そんな時に、上の子としての役割、例えばしっかり
者として生きていく、といった役割を見つけることが
できればよいのですが、愛着を喪失したままの状態が
続くと母親に対する恨みを形成するのではなく、自分の
愛着体験を奪った下の子の対して、恨みが向くことにも
なります。
このメカニズムを理解したうえで、今日まで兄弟に対する
わだかまるがあるのであれば、幼少期の母親との愛着体験
はどうだったかを振り返ってみる必要もあります。
でも、普段は潜在意識の奥の閉じ込められいる感情です。
ヒプノセラピーは年齢退行することで、その感情
があったことに気づくことから、今後の人生をよりよい
方向に向かわせるキッカケをつくることができます。
あなたがもし、兄弟(姉妹)に対する理由が
わからない、何かわだかまりをもっているので
あれば、是非振り返る機会をもってみたらよい
かと思います。その日から相手に対する接し方
が少しずつ変わっていくことになるでしょう。
今回はここまで。次回のブログをお楽しみに。