一冊の本との出会い
こんにちは。
「こころに響く言葉たち」第2回目となります。
「こころに響く言葉たち」ではさまざまな
メディアから、こころに響いた言葉や
フレーズを集め、みなさんにご紹介していきます。
ここで紹介する言葉たちの一つでも、みなさんの
こころを打ち、その後の人生に少しでも
向き合う力を与えてくれたらと思っています。
どうぞ、末永いお付き合いをお願いします。
今日の言葉は、ポリヴェーガル理論を発表した
ステファン・ポージェス博士の著書の
『ポリヴェーガル理論入門』からの文章です。
ポリヴェーガル理論とは、人間の神経は交感神経系、
副交感神経系(腹側迷走神経、背側迷走神経系)
の3つの神経系から成り立っていて、それぞれが
人間の生存のために状況に応じた役割を担って
いるというもの。
その著書の中からの文章、
『私たちは、その生育の中で、様々な体験をします。
子供時代の虐待であったり、両親による育児放棄である
かもしれません。或いは、何らかの事情で、その時必要
としていた愛情やケア、身体的な必要を満たされない・・
様々な出来事がおこります。私たちが、その事態から身を
護る為に行った、ショックや凍結・・・
私たちは、そのようにして危機を乗り越え、生き延びてき
ました。
自分自身が無意識にしてきたことが、動物としての人間が
本能的にするサバイバルの為の自己防御であることを知る
とき、自分自身を許し、認める第一歩が始まるかもしれま
せん。自分自身の過去をあるがままの自分を認めるとき、
癒しが始まります。』(P16~17)
この著書の中で、博士はトラウマなどは人間が生き
延びるために、必要だった本能だったと言っています。
人間という生命の生に対する執着を思い知らされる一文
です。だから生を受けてこの世に生まれてきたからには、
すべての人間は生を受けた意味があり、使命があるのだと
思えてなりません。
この本で、わたしは人間に対する興味が一段と強まり、
また、人間という存在に愛しみを感じないわけにはいか
なくなりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。